マテリアル・ミュージアム-高知で見つけたステキな廃材

楽しかった。展示してある廃材を素材にした来場者の作品(写真)が壁に飾られていて、その発想や写真の撮り方など立派にアーティストだと思った。

分別された廃材を見て何か閃いたら私も写真を撮ってブログに載せようと思っていたが、「まったく何の閃きもない」ことがわかった。パソコンか何かの基盤を見たときに、基盤のうえで迷子になっている人が思い浮かんだが、迷子になっている人を表現する素材を探して作品化する気力がないこともわかった。

それでも楽しかったのは、例えばチェロが廃棄される経緯を想像したり、弦とか色んな部分に分解されているけれど、胴体まで分解するとチェロでなくなる・・・てなことを考えたり、あるいは酔鯨の何十枚ものラベルを廃棄するのは、デザインを変更したのか糊が効かなくなったのか酒造りをやめたのか要するに印刷しすぎたことに間違いないなどと、けっこう脳細胞を活性化できたからだろう。
また、嬉々として作品を作っている親子づれとかカップルとかも微笑ましかった。美術鑑賞は、観ていくペーストとか何やらで一人の方がいいかもしれないが(複数なら別々に観て後で互いのお気に入りを案内するのも楽しい)、このような作品作りだと複数で行くとより楽しいし、アイデアもよく浮かぶかもしれない。

廃材をあつめて回るのは、元の持ち主とのやり取りもあるだろうし、私からすると大変そうだが、それが楽しい人もいるのだろうな~。

こういう捨てられたものから作品を生み出す活動を「クリエイティブ・リユース」と言うそうで、その達人である大月ヒロコさんの監督のもと成り立った企画だそうな。大月ヒロコさんが岡山県で活動している内容がわかるサイトIDEA R LABを見ると楽しそう。暮らしをアートにしてしまおうということですね。
(2020/08/21 高知県立美術館)

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