イン・ザ・ハイツ

やっぱりミュージカルは楽しい!
ラップ?ヒップホップ?その系統の音楽は、あまり好きではないけれどノリノリだった。歌も踊りも色々系統が混ざっていたような気がする。水中でバレエみたいに足を動かしているのには笑った。ヒスパニックがバラエティに富んでいる証しだろうか?
「おおーっ」となったのは、ニーナ(レスリー・グレイス)とベニー(コーリー・ホーキンズ)がジョージ・ワシントン橋を背景に『ウエストサイド物語』で見たようなビルの壁面で歌い踊るシーン。映画の魔法だ。

お話はウスナビ(アンソニー・ラモス)の青い鳥探しが主軸で、バネッサ(メリッサ・バレラ)との恋物語でもある。それに、移民一世で皆の母親的存在であるアブエラ(オルガ・メレディス)から、ニーナの父ときて、不法移民の子どもサニー(?)まで、ヒスパニックが受ける差別や不法移民の状況など織り込まれているが、忍耐と信仰を持って真面目に働くというポジティブ路線が貫かれている。それにしても不法移民という名詞はどうにかならないものか。手続き未完了移民とかの方が、まだ実態に合っていてマシだと思う。真面目に働いている人を大事にしてほしいと私などは思うのだが、この映画の作り手は一歩も二歩も進んでいてサニーにはデモや集会に参加させ、退学しようとしていたニーナには卒業して政治家になり移民の状況を変える決意をさせる。あくまでポジティブ、合理的。
アメリカ映画っていいなあと改めて思った次第。
(2021/08/04 TOHOシネマズ高知1)

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