キネマの神様

面白かった。役者が皆イイのだ。
ジュリーは志村けんを思いながら演じたんだと思う。驚くほど志村けんだった。

新型コロナウィルスが登場した現在、78歳のゴウ(沢田研二)が若い頃(菅田将暉)映画監督を目指していたというのは良いとして、若い頃って1960年代だと思うんだけど、私のイメージでは1950年代に見えた。桂園子(北川景子)のような女優さんは、60年代までかな。70年代とそれ以前はぜんぜん違うと思うけど、50年代と60年代はあまり違わないのかも(?)。そう思えば納得。

ほんと、役者がいいので配役を書いておこう。そうすると、いいところを思い出せる。
ゴウの妻、淑子(宮本信子/永野芽郁)、娘(寺島しのぶ)、孫(前田旺志郎)
テラシン(小林稔侍/野田洋次郎)、出水監督(リリー・フランキー)

気になったのはテアトル銀幕の男子小用便器。いまどき、あそこまで汚す必要があったろうか?
(2021/08/06 TOHOシネマズ高知4)

「キネマの神様」への2件のフィードバック

  1. 「ニュー・シネマ・パラダイス」も「フィールド・オブ・ドリームス」も出てこないし、アメリカの伝説の映画批評家も登場せず、ここまで原作と違っていていいのかと冒頭から唖然としました。しかし、松竹映画100年の記念作品なので、洋画の版権などに振り回されずに、松竹映画史を盛り込むことにしたのでしょうね。(これで原作と言う表現を使わせるとは、原田マハも太っ腹。実際には、原案と言う程度) 未見ですが、言わば「キネマの天地」の続編のような内容なのではないかと思っています。

    それでも、原作は原作で泣かせてもらったし、映画撮影所物語のこちらも泣かせのツボ満載でした。役者も、カメレオン俳優の菅田将暉は一貫して良かったし、昭和(を通り越して大正か?)の純情男子・テラシンの風情も良かったですね。出演した俳優の誰にとってもキャリアに残る作品になったのではないでしょうか。

    昭和の映画館なので、淑子さんの週一回(?)程度の清掃では、トイレはあのくらいは汚れているかもしれませんね。今のように、自動洗浄はないだろうし。

  2. 原作は未読だし、『キネマの天地』も観たはずなのに全く頭に残ってないし、おまけにソックリに作ったという『東京物語』もその場面は記憶にないし、私としては「映画愛」よりもゴウ周辺の友情、恋愛、依存症家族の物語として楽しみました。映画ファンとしては、桂園子の瞳に映った若き日のゴウという過去への導入部がとてもいいなぁと思って観ていました。これも昔の映画の引用でしょうか?

    振り返ると撮影所物語としてもなかなか良かったですね。ゴウちゃんの映画への思い入れぶりを園子さんが心配したり、初監督でのカメラマンさんとのやり取りが痛かったり。若かりしゴウちゃんの心の折れやすさが、依存症の今に繋がる伏線にもなっていて、それも良かったです。

    菅田将暉はカメレオンなんですか?知らなかった~、どこかで見ても菅田将暉と認識していなかったのかも(^_^;。
    若テラシンさんの俳優もよかったですね。若淑子ちゃんを演じた人もすごくよかったし、山田監督はやっぱりたいした演出家なんじゃないでしょうか。『息子』と『隠し剣鬼の爪』の永瀬正敏を思い出すにつけそう思います。

    >昭和の映画館なので、

    あたご劇場の女子便所はきれいですよ~。

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