大谷康子弦楽四重奏団~古典からラテンまで~

とても楽しかった!
大谷さんのおしゃべり、愉快ゆかい(^_^)。
グリーンホールでの演奏会だからと、緑のドレス(^o^)。女性陣のドレスに「色が若干かぶってますけど」と思ったが、そういうわけだったのか!男性陣もネクタイに緑色が入っているそうで(笑)。

圧巻はベートーヴェン。エアコンが効きすぎで鳥肌が立っていたのが、一気に体温上昇。すっかり血行がよくなった。
そして、第一部のしめのショスタコーヴィチ!「不協和音でしょうからねぇ」と何となく敬遠していたショスタコさんだったが、この音楽は次から次へと映像が浮かぶ。それに思いのほかちゃんとした音楽だった!美しいとさえ思った。(昔ラジオでよく放送された神経を逆なでするような現代音楽とはまったく違っていた。ショスタコさんを現代音楽といっしょくたにしていたことを反省。食わず嫌いはよくないねー。)

第二部のあまちゃんのテーマ曲も嬉しかったし、アンコールで客席後方から大谷さんが現れて、モンティのチャールダーシュを弾きながら客席にくまなく音を届けていたのが超楽しかった。

大谷康子(第一バイオリン)
福留史紘(第二バイオリン)
青木篤子(ビオラ)
西谷牧人(チェロ)

モーツァルト:セレナーデ第13番ト長調K.525「アイネ・クライネ・ナハトムジーク」
ハイドン:弦楽四重奏曲第77番ニ短調作品76ー3「皇帝」
ベートーヴェン:弦楽四重奏曲第9番ハ長調作品59ー3「ラズモフスキー第3番」第4楽章
ドヴォルザーク:弦楽四重奏曲第12番ヘ長調作品96「アメリカ」
ショスタコーヴィチ:弦楽四重奏曲第8番作品110
ピアソラ:リベルタンゴ
その他、「あまちゃん」のオープニングテーマなど
アンコールはモンティのチャールダーシュ
(2013/09/21 県民文化ホール(グリーン))

シアターホリックの夕ごはん会「零れ落ちる女たち」

アルコールがあったらちょっとした「お客(宴会)」になりそうな雰囲気というか、アットホームな感じがまさに「夕ごはん会」だったので、とても気楽にすごせた。ごはんが終わってデザートまで出てコーヒーで一服して・・・という頃合いに前方から呼びかけられて、自己紹介を始めた人がいると思ったら、それが朗読劇の始まりだった。導入部、うまい。

働く気もなく自宅もなく女性の間をフラフラしているシンイチと、4人の女性の物語。ユキ先輩や姉のようなサチコが「やめときな」と言うのに、モエコちゃんはシンイチに夢中で、私も「もう~、やめちょき(呆)」と最初は思ったのであったが、モエコちゃんはそんなシンイチでも充分幸せそうで、「う~む、本人がいいなら傍でとやかく言うことないか」と思い至り、私の周りでモエコちゃんみたいな人が現れても「何も言うまい」と決意した。そういえば、瀬戸内寂聴さんも「放っておけ」と言ってたことだし。いや~、なんかタメになる劇だなぁ。

ところどころ笑えるところがあって(「カレー麻婆めん」、それはないろう(笑))、カジュアルな登場人物のカジュアルな恋愛模様をカジュアルに描いていると思った。役者さんがみんな上手なので、本人が心情をいちいちナレーションするのをもっと減しても思っていることは伝わる気がした。落語が好きなのでト書きは最小限にと思うのかもしれない。場面状況(どしゃ降り)を「ザー」「ザー」と役者さんに言わせたのは、うまいト書き表現で面白かった。

作・演出:松島寛和
(2013/09/20 サホエリカフェ・アルモンテ)

サイド・エフェクト

うひー、怖かった。
何が怖いって精神科医のジョナサン・バンクス(ジュード・ロウ)が処方した薬の副作用で、患者のエミリー(ルーニー・マーラ)が殺人を犯したことではなく、バンクスが事件がらみの医者となったことで「あなたは疵物なのよ」と大家さん(?)に診療所を追い払われ、友人と思っていた医者仲間にも見放され、彼が頼んでも薬の処方さえしてくれなかったことだ。世の中こんなものなのか?人間ってこんなに冷たいものなのか?と私などは(それほど親切でも温かくもないくせに)疑問に思うのだが、そういうことをいかにも普通のように淡々と冷静に描く監督だからソダーバーグって苦手なのだ。辞めるって言ってたのにいつ辞めるのだ(早く辞めろ)。と言いつつも、風景の中のとあるビルにカメラが寄って、一つの窓から入って行くと血痕が・・・・というオープニングと、エミリーが外を覗く窓からカメラが引いていって、その建物の全体をとらえ、更に引いていって、とある町の風景になるエンディングが映画のセオリーどおりで上手いなぁと感心させられた。

お話は、形勢逆転のどんでん返しが面白く、なかなかのサスペンスだった。収穫は、ヴィクトリア・シーバートを演じたキャサリン・ゼタ=ジョーンズ。もともと好きな俳優なんだけど、なかなかイイ役で楽しませてもらった。キスシーンの横顔なんか可愛かったなぁ。さらに色んな役で観てみたい人だ。というか、色んな役ができそうなのに放っておくのはもったいないでしょう。

SIDE EFFECTS
監督:スティーヴン・ソダーバーグ
(2013/09/11 TOHOシネマズ高知8)