立春を過ぎてもまだ少し寒い。それでも庭にはホトケノザがはびこってきて早くも咲いている。紅葉も芽がでてきたようだ。散歩ではナズナが咲いていてビックリ(さすがに葉っぱは赤っぽかったが)。ご近所の沈丁花は蕾が色づいているし、寒くてもやっぱり春なんだなぁ。
若いときはクリスマスや正月のある冬が好きでシベリアに移住してもかまわないと思っていたが、寒さが身に堪える今となっては春がイイ。梅、白木蓮、桜、藤という順番も好きだ。
牧野植物園では梅が咲きはじめという感じだった。8Kシアターは時間が合わず今回はパスしたが、ミニ企画展「牧野コレクション 植物図の世界−桜図譜より」が意外に楽しかった。桜図譜、綺麗!こんなに種類があったのかと驚いた。素敵な名前ばかり、忘れたけど(^_^;。牧野の企画展は私に丁度のボリュームで疲れないのも好きなのだ。
アナザーラウンド
デンマークでは飲酒問題があるのだろう。飲酒の功罪についての映画でコメディ仕立てだった。
冒頭で若者が電車内でもどんちゃんやっているのにはうんざりで、酒は温めの燗がいい、肴はあぶったイカでいいとしみじみ思った。
この映画を観ていると何でもほどほどがイイものだと思う。また、晴れの日の酒はイイものだとも思う。妻と上手くいかず、酒に頼ったり逃げたりはダメだ。大事なことは早めに素面で言うに限る。主人公の友人が孤独をまぎらわすため酒を飲んで飲んだまま愛犬とボートに乗って海(湖?)に出て事故を起こすなんて悲しすぎる。とまあ、半分はそういう作品だった。
そして、もう半分は、マッツ・ミケルセンの魅力が満載なのであった。
主人公のマーティンは、今まさにミドルエイジクライシス真っ盛り。妻としっくりいかず、子どもは親を無下にする時期だし、教室では授業に身が入らない。若かりし頃の活力はどこへやら、自信もなくなり内向的になるばかりか、無気力になっている。友だちから「何かあったのか?」と水を向けられると酒が入ったせいか素直になって(?)涙がにじむ。いいね♥、いいね♥、涙をぬぐうミケルセン。永遠に泣いてほしい(笑)。
妻との関係がまずくて仕事にまで影響していたのが、アルコールのお陰で授業が生徒から好評となり、自信が持てて今度はアルコールなしで妻との関係が改善するという家庭と仕事のリンク具合も面白く、活力のあるミケルセンも見れるし~。
妻が浮気を認めたときの激怒の様子も哀しみ交じりでよかった。そうか、そこが核心だったかと納得。
最後には「待ってました」、予告どおり踊ってくれる。あんまりカットを割らないでほしかったけれど、カッコよかった~。めでたしめでたし。
(2022/01/24 あたご劇場)
2021年覚書(マイ・ベストテン)
外国映画22本、日本映画20本を観ていた。かるかん率100%(祝)。
女性が主人公の作品が目立ったので数えてみた。
『ブリット=マリーの幸せなひとりだち 』『ニューヨーク 親切なロシア料理店』『空に住む』『ノマドランド』『燃ゆる女の肖像』『大コメ騒動』『82年生まれ、キム・ジヨン』『茜色に焼かれる』『いのちの停車場』『Arc アーク』『プロミシング・ヤング・ウーマン』『あのこは貴族』『ラスト・ナイト・イン・ソーホー』の13本。男性が主人公は16本、その他は13本だった。『竜とそばかすの姫』は女性が主人公に分類してよかったかもしれないが、タイトルからすると竜の比重も大きいはずだとその他に分類。『少年の君』は恋愛映画だと思っているので、これもその他に分類。そんな感じで時を変えると、また違う分類をしてしまうかも。
「#MeToo」とか「#KuToo」とか女性が繋がって声をあげやすくなったり、田嶋陽子さんがマスコミに取り上げられたりの近年の状況が映画にも反映されだしたのかしらという感じ。
好きを基準に選ぶベストスリーは観た順番に。
『プロミシング・ヤング・ウーマン』
『ブータン 山の教室』
『少年の君』
ベストキャラクターは『茜色に焼かれる』の母(尾野真千子)に。世間の物差しでは、しないでよい無理をしているのかもしれないけれど、自分の尺度で自分に恥じない生き方をしている尊敬すべき人であり、世間をぶっ飛ばすパワーのある愛すべき人だ。
書道を始めたせいかDVDなどぜんぜん観なかった。はてさて今年はどんな年になるかな?『ナイル殺人事件』の予告編をTOHOシネマズで見たし、夏には『犬王』も公開されるようだ。この2本はぜひ観たい。楽しみだ(^_^)。
ハウス・オブ・グッチ
はははは(^o^)。面白かったー!!!グッチ家のお家騒動とも言うべき喜劇だった。オペラとかポップスとか色んなジャンルの歌が嵌まっている。歌詞がわかれば更に笑えたのかも。
グッチ家の方々は決して愉快ではないだろう。私はかすりもしてない(グッチ製品を買ったこともない)ので、ちょっと悪いなとは思いつつも大いに楽しませてもらった。天下に名の知れた一族は何かと気の毒だ。
(1)リドリー・スコット御大の快作
(2)ゴシップ記事があとを絶たないわけ:こんだけ面白かったらなくならないと思う。
(3)魅力的な悪女の描き方:半分占い師のせいにする。
(4)金持ち三代続かず?
(5)やっぱり面白いファミリー映画
*親子で賞:パオロ(ジャレッド・レト)とアルド(アル・パチーノ)
(2022/01/14 TOHOシネマズ高知4)