ヴィダル・サスーン

ヴィダル・サスーンって聞いたことあるけど、何だっけ。・・・・って、人名だったことがわかった。そして、シャンプーだかリンスだかのCMで耳にしていたこともわかった。70年代のCMが、ずーっと耳に残っていたのだ。CMってすごいなぁ。
ヴィダル・サスーンの生い立ちから現在までを、本人やいっしょに働いた人たちや家族へのインタビューと過去の映像等で構成した作品。作り手のヴィダルに対する愛情と尊敬が感じられるし、映像と音楽のセンスもよくて見飽きなかった。
観ていて思ったのは、ヴィダル・サスーンは成功する人の典型だってこと。仕事に対する集中力が並以上、克己心というか自己制御力があるし、努力を惜しまない。棚からぼた餅ってなかなかないものだなぁ。

VIDAL SASSOON: THE MOVIE
監督:クレイグ・ティパー
(高知県立美術館 2012/10/14 高知県立美術館ホール)

エル・ブリの秘密 世界一予約のとれないレストラン

よい素材を下手に料理したもんだと思った。世界一予約のとれないレストランて、いったいどんなだろうと興味津々だったわけだけれど、エル・ブリの皿にあったかもしれない驚きが、映画には全くなかった。と思ったのは私だけ?ただ、見たまんまを撮ったドキュメンタリーという感じがした。
見たまんまを撮ったドキュメンタリーから感じたことは、「それほど真剣にならなくても・・・・」「あまり美味しくなさそう」「ゆがいて馬路のポン酢をかけたら大抵うまい高知でよかった」。

次のレポートは面白かった。
世界NO.1レストラン『エル・ブリ』が完全閉店の本当の理由

EL BULLI: COOKING IN PROGRESS
監督:ゲレオン・ヴェツェル
(高知県立美術館 2012/10/14 高知県立美術館ホール)

推理作家ポー 最期の5日間

うへ~。音が~。猟奇的な描写が~~。そういう部分は、ほとんど目を伏せていた(^_^;。
ポーの有名どころの小説は、小中学生の時分に読んでいたはずなのに、きれいさっぱり忘れているのか、読んだという記憶が怪しいのか・・・。そんなわけで、小説と映画の中の現実がシンクロする面白さは、あまり感じなかった。ただ、ポーが現実に不可解な死に方をしたのも知らなかったし、貧乏だったことも、ほぼアルコール依存だったことも、愛する人に次々と先立たれていたことも知らなかった。要するに何も知らなかったので、ポーってそんな人だったのか~(ググってみよう)と面白かった。現実の不可解な死を、こんなにロマンチックな物語にしたのは、なかなかよいアイディアだと思う。ジュール・ベルヌで続編ができるなと思っていたら、犯人逮捕まで描ききり娯楽映画としてスッキリとした。

E・A・ポー(ジョン・キューザック)・・・・愛に殉じて、けっこう良い人生だったのでは。
エミリー・ハミルトン(アリス・イヴ)・・・・自立した女性って感じがいい。
フィールズ刑事(ルーク・エヴァンス)・・・・頑張り屋さん。
ハミルトン大尉(ブレンダン・グリーソン)・・・・マドックス編集長と見分けが付かない。
マドックス編集長(ケヴィン・マクナリー)・・・・ハミルトン大尉と見分けが付かない。ポーを容疑者の一人と考えていたフィールズに向かって、編集長はポーの不幸な人生を語り、人殺しができる人物ではないと断言する。ここが、この映画の中で一番好き。

THE RAVEN
監督:ジェームズ・マクティーグ
(2012/10/14 TOHOシネマズ高知2)

最強のふたり

面白かった!
ドリス(オマール・シー)、見目麗しい~。しかも生きがいいね~(笑)。貧乏で刑務所まで経験しちゃったけど、母思い弟思い(涙)。だけど、フィリップ(フランソワ・クリュゼ)に対してそこまで言う、そこまでするってくらい容赦なく、ふざけすぎのところがあってヒヤヒヤした(^_^;。耐えたフィリップ、えらい!

ドリスが対等に接してくれるからよいと言うフィリップ。う~ん、これはなかなか難しい問題だ。フィリップの方でも文通相手に対等に接することができなかったでしょう。心の壁をなくすのには、時間が必要なこともあるし、タイミングが大事なこともあると思う。障害のあるなしにかかわらず壁は大なり小なりあるもんね。まあ、介護人の面接で、あれだけうんざりさせられたら、ドリスのようなバリアフリーで刺激的な人物に惹かれるのはよくわかる。基本、いいヤツだし。

確かに下手に気を遣うのはよろしくない。誕生日にドリスにつられて皆踊りだす。その楽しそうな様子を見ているフィリップに胸が痛んだ。彼はこれまで自分に気を遣って皆踊らなかったんだと気がついたんだと思う。皆フィリップのためを思って彼が喜びそうな催しをするんだけど、フィリップの方でも楽しそうに装っていたと言うのだから、気を遣いあったあげく、すれ違ってるの。

えらく貧富の差がある二人だったけれど、好きな音楽を押しつけ合うでなく、知り合ったおかげでお互い音楽の幅が広がったのがよかった。パラグライダーの旋回シーン。景色が斜めに回る!いい動画体験をさせてもらった(^_^)。

INTOUCHABLES
UNTOUCHABLE
監督:エリック・トレダノ、オリヴィエ・ナカシュ
(2012/10/12 TOHOシネマズ高知8)