予想以上にホラーで、予想外にグロテスクだった(ToT)。
主人公の女の子ティンヤ(シーリ・ソラリンナ)が可哀想でならなかった(ToT)。もう、そんな母親の言うことを聴かなくていいと思うのだが、子どもにとって親の影響力というのは絶大だ。父親は毒にも薬にもならないから結局これも毒親なんだろう、というか親以前の未熟な大人(子ども?)だ。見ていてほっとするのは弟だけだった。あ、母の愛人も普通の人みたいでほっとした。
ティンヤの母(ソフィア・ヘイッキラ)は確かに強烈な個性だけれど、愛人の子どもには優しかったし、息子はまだ幼いせいか毒にはなってないみたいだ。それが、娘と同化して過剰に期待し、支配していることに気づいてなくて、愛人の情報まで共有するなんてのは思春期の娘にとってはかなりな毒だろう。
ティンヤが温めて孵化した巨大な鳥(名付けてアッリ)は、もちろんティンヤの分身だ。ティンヤの野生であり自然な心が具現化した生き物だ。幕切れは、よい子のティンヤが死んで野生のアッリがティンヤの姿を得た。そして、ここから後編の始まりだ。母とティンヤ(アッリ)の思春期壮絶バトルが繰り広げられるだろう。あの母親と、アッリだったティンヤだから殺し合いになりかねない(^_^;。ちょっとコメディタッチにしたらどうかと思うが、あまり争う話は見たくない。アッリは鳥だったんだから翼があるだろう。さっさと巣だって飛翔してくれ。飛べ、飛ぶんだティンヤ(アッリ)!
(2022/09/12 あたご劇場)