国家は非情なり。ジム・ドノヴァン(トム・ハンクス)は、よく闘った。
スピルバーグは名匠の域に達しているなぁ。
追記
- 敵対する国であっても、市民同士は友だちになれる。ジム・ドノヴァンの闘う相手はアメリカ合衆国でありソ連であり東ドイツだった。
- マスコミに踊らされて(あるいは了見が狭いせいで)、ドノヴァンを見る目がコロコロ変わる電車のみんな。ああなるのは何とか避けたい。
- 電車に乗ったドノヴァンが、フェンスを乗り越える若者を目にして、ベルリンの壁で撃たれた人たちを鋭く思い出す。このラストシーンによって、冷戦時代の話が今につながる。壁を乗り越える人たちは、今なら難民。壁に取り囲まれたパレスチナの人たち。日本国内にも様々な壁がある。車窓から高みの見物でいいのかという問いを突きつけられるようなラストだった。
- シリアス一辺倒にならず、ユーモアをおりまぜた演出に脱帽。最敬礼。
(2016/01/10 TOHOシネマズ高知4)
お茶屋さん、こんにちは。
今日付けの拙サイトの更新で、
こちらの『ブリッジ・オブ・スパイ』を
いつもの直リンクテクストに拝借したので、報告とお礼に参上しました。
追記の要点を衝いたコンパクトな文章が流石だと思いました。
これはもう“芸”ですね。ありがとうございました。
ヤマちゃん、直リンクとコメント、ありがとう!
よーし、この芸を極めるぞー!と朝から元気をもらいました。
スピルバーグを批判していた淀川長治さんがこの映画を見たら、なんて言うかなぁ?そんなことも思ったことでした。