愛さえあれば

これまでスサンネ・ビア監督作品は、面白いけれど好きになれなかった。ところが、いや~ん、これ、好き好き(^o^)。
可愛い男の子がいっぱい。←そこか(笑)。
いつも父フィリップ(ピアース・ブロスナン)の顔色をうかがってしまったり、結婚式を控えて悩みを抱えてしまったりのパトリック(セバスチャン・イェセン)なんか、私に腕力があったらお姫さまだっこしてあげたい。か弱いところが魅力。婚約者のアストリッド(モリー・ブリキスト・エゲリンド)とはお似合い。
ケネト(ミッキー・スキール・ハンセン)は、母親泣かせの父ライフ(キム・ボドゥニア)に突っかかっていくところが可愛くて~。母イーダ(トリーヌ・ディルホム)のドレス姿に綺麗だ~と嬉しそうなのが、こちらも嬉しい。可愛すぎるぞ、こら!私も素足でいっしょにチャプチャプしたい(笑)。
だけど、やっぱり本命は大人の男性フィリップで、イーダと話しているところにケータイが鳴って、うるさいとばかりに投げ捨てるところに痺れた(笑)。イーダとレモンへの情熱よ、永遠に!
驚いたことに、私はライフでさえ好きかも(笑)。妻が乳がんの治療で大変なときに若い女性と浮気。あ!この浮気相手のティルデ(クリスティアーネ・シャウムブルグ=ミューラー)も好きかも。ケネトに父のどこがいいのかと聞かれて、「大人なところ」って(^_^;。ライフほど子どもな大人はいないのに。ティルデの非常識なほどの無邪気さは、裏表がなくて好きだなぁ。ライフとお似合いだ(笑)。
この映画で唯一の悪役的存在、フィリップの亡くなった妻の姉妹ベネディクテ(パプリカ・スティーン)も憎めない。心が不安定な娘をほったらかしてまでフィリップの気を惹こうとする。娘の心の病の原因はおそらく彼女だ。母親失格のうえに、恋のライバルとおぼしき者はすべからく蔑むとは醜いぞ。でも、欲望に忠実でまわりが見えてなくて、フィリップに罵倒されてしまうので、なんだか可哀想になってしまうのだ。
もちろん、イーダとアストリッドも大好き。イーダは良妻賢母。心の豊かな人。アストリッドはオープンマインド、本当に素直。二人とも美人!

これらの魅力的な人々が、アストリッドとパトリックの結婚式のため、イタリアのソレントという海辺のまちに集い、悲喜こもごもを繰り広げるロマンチック・コメディ。心に素直に正直に生きること。限られた時間が短くても長くても愛する人といっしょにいること。辛いことがあったとしても、きっと幸せになれる人生の奥義を教えてもらった。

DEN SKALDEDE FRISOR
LOVE IS ALL YOU NEED
監督:スサンネ・ビア
(2013/05/27 TOHOシネマズ梅田10)

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です