海角七号 君想う、国境の南

ときどき人間が嫌いになって、山の庵にこもりたくなる私としては、こういう人間味のある人たちに笑わせてもらって、人間、いいじゃんと思い直せる作品に出会えると大変ありがたい。昔はユーモラスな作品も多かったような気がするけど、久々にこんなにたくさんの憎めない人たちを見たように思う。先日見た『Wood Job !』もかなり楽しかったけれど、お山、いいじゃんと思えても、人間、いいじゃんとまでは、なぜだか思わなかった。どうしてかなぁ?

町起こしのコンサートに、台湾の田舎(?)も日本と同じような問題を抱えているのねと思ったり。恋愛を描くのに日本と台湾の歴史を織り込み、昔の悲恋と対比することにより、 人の行き来が自由な今だからこそ 国境や文化の異なる不自由さを乗り越えられるという結末が爽やかだった。
もちろん、音楽もとても良くて、月琴じいさん、先住民民謡コンビ、ロックに島唄、シューベルトと大いに楽しませてもらった。

めざせ、バリアフリー、ボーダーフリー、ミックスミックス、トーストトースト!

監督:ウェイ・ダーション
(高知県立美術館 2014/05/17 高知県立美術館ホール)

「海角七号 君想う、国境の南」への4件のフィードバック

  1. 私は以前TVからの録画で観たんですが、自分は台湾のこと、(中国や韓国と比べて)普段全然意識もしてない?のに、向こうからはこれほど好意的に描かれたりするんだ・・・ということに、もうものすごーく驚きました。(物語の方はほとんど忘れました(^^;)

    その後、また別のトコロ(やっぱりTV)で、日本の西の端に近い島でのイベントの様子を見て、この映画のこと思い出しました。

    日本の西の端(島の名前覚えてない)ってことは、眼の前が台湾。お互いの友好のために(一緒に遊ぼう~)・・・っていうような催しだったと思うんですが、台湾側からは若い人たちが、水上のオートバイ?みたいな乗り物で、直接たくさんやって来られて、その入国手続き用にちっちゃな机と係員がひとり(島外から呼ぶのかも)。みんな楽しそうで、てきとーに意思疎通もできてる感じで、どちらの国のヒトかそもそも見分けがつかないくらい(当然ですが)。

    島側の責任者?の方が、「東京ははるか遠くだけど、台湾は眼の前。国境とかなんとかいうものは、なるべく開かれた状態でお互いに行き来して付き合えた方が、安全とかいうことも含めて双方のためになるんじゃないかと」。

    何を言いたいのか自分でもよく解りません(ゴメンナサイ)。
    ただね、島(というか島国というか)の良さみたいなモノを感じたんです。海を隔ててるというのは海で繋がってる・・・みたいな。

    お茶屋さんの最後の1行に賛成!!!デス。

  2. 魯迅の言葉に「希望とはもともとあるとも、ないものとも言えない。それは地上の道のようなものだ。地上にはもともと道はないが、歩く人が多くなれば道ができる。」というのがあって、希望について言っているんだけど、思い出しましたよ。海には道がないけど、人や物の行き来が道を作るんだな~って。自由に行き来できると国境なんて気がつかないらしいし→ユーロ圏。TPPをやめてアジアも通貨を統一しますか(笑)。

    >台湾側からは若い人たちが、水上のオートバイ?みたいな乗り物で、直接たくさんやって来られて、

    すごいですね!それだけ近いってことなんですかね。たとえ近くでも勇気があるなぁ。私は海が怖くって(^_^;。
    最後の1行、ご賛同いただき嬉しいです!「ミックスミックス、トーストトースト」は、アステアとジュディー・ガーランドの『イースター・パレード』からです(^o^)。

  3. >「ミックスミックス、トーストトースト」は、アステアとジュディー・ガーランドの『イースター・パレード』から

    そうだったんだ~。
    全然知らなかったんですが、なんとなく
    意図するところがワカル気がして・・・(^^)

  4. >意図するところがワカル気がして・・・(^^)

    でしょでしょ!
    サラダを「ミックスミックス、トーストトースト」するんです。
    ドレッシングとよく混ぜるってことだったと思います。
    おぼろ~(^_^;。

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です