噂音菊柳澤騒動

11月12日に国立劇場で歌舞伎の通し狂言を見てきました。「噂音菊柳澤騒動」(かねてきくやなぎさわそうどう)と読み、100年ぶりの上演だそうです。
通し狂言というのは、みんなこのお芝居のように盛りだくさんなんでしょうか。ある幕では松健サンバもどきで笑いを取りーの、またある幕では義太夫で泣かせーの、はたまた大詰めでは大立ち回りがありーの、12時から4時半過ぎまでたっぷり楽しませてもらいました。
非常によく出来た芝居で、将軍(菊之助)に自分の妻(時蔵)を差出し出世しようとする侍(菊五郎)と、若旦那(菊之助)に女房(時蔵)を差出し身代を築こうとする町人(菊五郎)。身分の上下に関わらず色と金への欲は変わりがないことを交互に見せます。お上の話がそれからどうなったかは、下々の者が引き継いで見せるというわけです。
この見せ方がまずもって面白いうえに、看板役者数人がそれぞれ一人何役も演じるので、観客としては役者の変化も楽しめます。
ただし、大詰めの大立ち回りは、筋書き上なぜそうなるのか流れが不自然で、大詰めを盛り上げるために乱闘場面を用意したように思われました。
また、時蔵さんが柳澤の妻(ということは将軍綱吉の愛人)を演じるのはいいのですが、綱吉の正室まで演じるのはいかがなものでしょう。セリフを始めると、ちゃんと別人になっていましたが、それまでは「あれ?柳澤の妻?」と思ってしまいました。
ここは、時蔵さんには思い切って老け役をやってもらいたかったな〜。四幕の三間右近(菊五郎)の母をやってくれたら、下女おしづ(菊之助)ともども、主役の三人が全五幕に出ずっぱり!再演の際には、是非ともそうしてくださいまし。
えー、さてー、私の好きな菊ちゃんは(菊之助の方ね)、将軍綱吉の和歌を愛する初心な時代から生類哀れみの令を出すような殿様への変貌ぶりも上品に、木目細かに演じておりました。上手いです。(若旦那は若すぎると思ったけど。というのは相手役の時蔵さんの姉さんぶりと比較してです。)立役もいいわ〜。きれいだもんね〜。
でも、下女おしづには泣かされた〜。右近に求婚されて嬉しいけれど身分違いゆえ心ならずも断る次第。右近とその母が自害したのを見ての驚愕の面持ち。身をもみしだく様のいろっぽさ。心からの表情が、顔だけじゃなく身体全体で表現されていて感動しました。
菊五郎さんは、見得を切るときとっても上品なのね。菊ちゃんもお父さんの芸を引き継いで、やりすぎないのだわ。
あ、そうそう、大立ち回りのとき、セリフをとちった人がいて(そのとちりぶりがあまりにも派手だったもので本人も会場も笑ったのですが)、菊五郎さんまで吹いていたのが可笑しかったです。やはり、生の舞台っておもしろいですねえ!
うわーーーーー!!!!これを忘れちゃいけない。
綱吉、柳澤奥方おさめ、柳澤の三人の関係をずばり見せた三幕一場がとてもよかったです。柳澤が操る綱吉人形とおさめ人形が艶っぽい関係になるという踊り。幻想的で夢のよう。と思ったら、次の場で若旦那とおりうが見た夢で・・・・・とつながります。芝居(すじがき)の流れとしてもいいし、菊ちゃんの人形振りが見れるのもいいし、この最高の場面を書き落としちゃダメダメでした〜。
ご機嫌!歌舞伎ライフ噂音菊柳澤騒動レポートをご覧ください。

谷口英治&スインギン・サミット

ジャズのコンサートです。スタンダードの曲を演奏してくれるみたいよ〜。スイング系だから聴きやすいと思いますです。友達が高知公演実行委員会でがむばっているので宣伝しま〜す。
☆11月22日(月)18:30開場 19:00開演
☆ラ・ヴィータホール(高知市本町3−3−1)
☆入場料:3,000円(全席自由)
  当日券あり(前売券が完売の場合、販売はありません。)
☆出演
 谷口 英治(クラリネット)
 袴塚 淳 (ピアノ)
 畑 ひろし(ギター)
 山口 裕之(ベース)
 山下 暢彦(ドラムス)
☆演奏予定曲目
 イン・ザ・ムード、メモリーズ・オブ・ユー、A列車で行こう、スターダスト、ムーン・リバー、大きな古時計、鈴懸の道 ほか
☆チケット取扱い
 ラ・ヴィータチケットセンター(088−871−1131)
 高新プレイガイド(088−825−4335)
 高知市文化プラザかるぽーとミュージアムショップ(088−883−5053)
 楽器堂オーパス本店(088−824−1853)/イオン高知店(088−826−7633)
☆主催:「谷口英治&スインギン・サミット」高知公演実行委員会
☆谷口英治さんのプロフィールは下記のホームページをご覧ください。
谷口英治ジャズクラリネット

ぎんなんと金木犀

先日、仕事中に何か臭い!と思ったら、昼休みに歩道に落ちたぎんなんを踏み潰していたからでした。
靴の底についたぎんなんの臭いが、机の下から這い登ってきたのです。
その昼休みには、「匂いはすれども姿は見えず、金木犀はいずこに〜?」と強い風に運ばれたきた花の匂いにいい気分だったのですが。
臭いぎんなんも、食べると美味しいですね。
金木犀は、果実酒と似たような要領で金木犀酒にできるらしいです。
毎年、作ろうと思っただけで季節は巡る〜(笑)。

週刊光源氏総集編

という雑誌を購入。
これいいわ〜〜(笑)。
光源氏が亡くなるまでの物語は、これでバッチリわかります。
広告なんかもあって、「今年の夏は、白い扇であなたもステキな恋を見つけませんか 扇屋 夕顔堂」とか「慎み深い本場の味 入道印のタコヤキ 明石タコ」とか、笑える〜。
まじめに書かれた本で、初版が1998年。
「あなたはどのタイプ?源氏物語版性格チャート」でイエス、ノーをたどって行ったら、私は末摘花になりましたー!ひえ〜、このチャート、あなどれんかも(笑)。