デヴィッド・ボウイ「ネクスト・デイ」

「ボウイの新譜、いいんじゃない。桁外れにっていうわけじゃないけど。近頃のアホみたいなのより、ずっとまし。」というジェームズの偉そうな(笑)ツイートで、はっとして即注文。すっかり発売日を忘れていた年寄り信奉者とちがって、若い信奉者は、ちゃんと発売日にツイートしていた(感心)。

で、普通に良いアルバムだと思う。長くファンであった者にとっては「ボウイも素直になったなあ」と感慨もひとしおだ。
とてもポジティブな印象のアルバムで、音だけ聞いているとボウイのやる気を感じる。ちらほらと歌詞を見ると、かなり死を意識しているようだ。
2004年のリアリティ・ツアーの途中で心臓発作で緊急入院。その後、ほとんど活動をしてなかったため、近年では引退したと思われていた。もちろん私は引退はありえないと思っていたが、心臓を患ったことと年齢からして死は意識しているだろうと思っていた。そういうボウイの内面が素直に反映されているみたいで、良いアルバムになったと思う。

昔、同人誌に「実体掌握不能 変光星写真(ピンぼけ)」と題してボウイの変化について書いたことがあった。簡単にまとめると、感受性が鋭い青年期に不安や恐怖を原動力に名曲を量産してきたボウイも、中年となり精神的に安定してきたにもかかわらず(それならそれでハッピーな曲を作ればいいのに)、本人の切実性や必然性とはかけ離れた曲を作り出したため、その曲が表面的な浅いものに思えるし、彼自身も無理をしているように見えるというようなことだ。
「ネクスト・デイ」を聴いて、それにまた一項を加えたい。老年に差しかかり、「しょぼしょぼ死ぬ気はない」とストレートな意思表明を聴けたように思うと。

公式サイトもどんどんニュースが舞い込んで活動期に入ったといった感じだ。
自分の誕生日に新作の発売を発表したり、芝居がかったことも好きだよねぇ(笑)。
ヴィクトリア・アンド・アルバート博物館で「DAVID BOWIE IS」展をやるそうで(もう始まってるの?)。前売り券42,000枚売れたんだって。
ワールド・ツアーには慎重になるだろうと踏んでいたけど、この調子だともしかして「あり」?
映画ファンとしては、ダンカン・ジョーンズ監督作にぜひ出演を!

ダーティ・ボーイズ

ボウイの新譜「ネクスト・デイ」の2曲目のダーティ・ボーイズが、超簡単なように見えたので訳してみたくなった。

何かタバコ・ロードみたいな
寂しい路上暮らし
君をそこから連れ出して
フィンチリーの市場へ行こう

君には羽根飾り帽子を買ってあげよう
僕はクリケットのバットを盗んで
窓ガラスを叩いていって、騒ぎ立て
イカレたヤツらと夕日に向かって走るんだ

太陽が沈むとき、賽は投げられる
賽が投げられるとき、選択の余地はない
イカレたヤツらと走って行こう

僕らはみんな狂ってる、僕らはみんな君が必要
僕とヤツらは、みんな行ってしまうよ
君はもう見送るだけだとわかったね
だけど僕らは月じゃない、燃えさかる太陽へ向かうんだ

太陽が沈むとき、賽は投げられる
賽が投げられるとき、選択の余地はない
イカレたヤツらと走って行こう

Something like Tobacco Road
Living on a lonely road
I will pull you out of there
We will go to Finchley Fair

I will buy a feather hat
I will steal a cricket bat
Smash some windows, make a noise
We will run with Dirty Boys

When the sun goes down
When the sun goes down and the die is cast
When the die is cast and you have no choice
We will run with Dirty Boys

We all go mad we all want you
Me and the Boys we all go through
You’ve got to learn to hold your tongue
This ain’t the moon this is burnin’ sun

When the sun goes down
When the sun goes down and the die is cast
When the die is cast and you have no choice
We will run with Dirty Boys

・・・・超難しかった(涙)。妄想だから間違っていてもイイか(笑)。
ダーティ・ボーイズって言われると、ミック・ジャガーを先頭にイギー・ポップやブライアン・イーノなどボウイと仲良しのお兄さん方が思い浮かぶ。
夕日に向かって走るなんて一言も書かれていないけど、見えるんだよねぇ。
皆さんはどうですか?

桂ざこば独演会

やっぱり面白かった~(^o^)。
マクラから噺へのつなげ方が、うまいな~。

そうばさん、聴きやすかった~。福岡出身だそうで、大阪に出てきて言葉が違うので苦労したというマクラが、大阪では通じる「手水」という言葉が、少し離れた片田舎では通じないと、すんなり噺に入って行く。
ざこばさんも、泣くばかりで言葉が通じない孫との遣り取りを描写して「孫は宝ってウソでっせ」と、どっかーん、ドッカーン大受け。かなり熱が入って珍しく長めのマクラ(孫は可愛くない)が、可愛くない子ども代表とも言える丁稚が主役の噺につながる。
塩鯛さんも大学で講師をしていた経験から今どきの学生の不勉強加減を面白可笑しく話し、「金色夜叉」を「きんいろよるまた(夜になったらマタが金色にひかる)」と読む生徒の噺につなげる。
米紫さんの結婚式の司会の話は面白かったけど、「宗論」とのつながりがわかりにくかった。でも、裾を乱す熱演で面白かった。熱演過ぎると聴いていて疲れるので要注意。年を取って力が抜けたら聴きやすくなるかも。
笑って温まると北風が気持ちいいくらいだった。

桂そうば「手水廻し」手水の意味がわからないのに「手水ください」と言ってみる。
桂米紫 「宗論」父と息子の宗教論争。
桂ざこば「月並み丁稚」丁稚が口上を忘れてお尻をつねってもらう。
 -中入り-
桂塩鯛 「読書の時間」クラスで読み上げた「竜馬がゆく」はポルノだった。
桂ざこば「青菜」植木屋さんがおかみさんに頼んで教養人のマネをする。

(2013/02/23 グリーンホール)