若かりし頃は勧善懲悪ものを小馬鹿にしていた。しかし、嫌な世の中を見てくると、力で人を制するより慈悲を持って接し心穏やかに暮らそうよという作品にことのほか喜びを感じる。しかも、この作品は、「武力、暴力、憎しみに反対」と言いながら、武闘シーンも楽しめて(いや、ほれ、正当防衛ですから~)、スケール感も茶目っ気もあり、丁寧に作られているので大満足だ。
侯杰(こうけつ)/浄覚(じょうかく)(アンディ・ラウ)・・・・最初はホンマに嫌なヤツで、アンディ・ラウってこんなに嫌な顔だっけと思いながら観ていた。変身してからのお顔の清々しさ(なまんだんぶ)。
曹蛮(そうばん)(ニコラス・ツェー)・・・・悪役としては力不足と思った。
悟道(ごどう)(ジャッキー・チェン)・・・・出演しているとはつゆ知らず。とてもイイ役!ジャッキーらしい役で嬉しい!
辛亥革命百周年記念ということだろうか、革命後に軍閥が覇権を争っていた時期を背景にしているらしいところも面白かった。
SHAOLIN 監督:ベニー・チャン
(2011/11/22 TOHOシネマズ高知8)
インモータルズ 神々の戦い
スティーヴン・ドーフのそっくりさんと思ったら本人だった!小柄で小粒な印象しか持ってなかったので、マッチョなお姿に驚いた。まさか、CGじゃないよねぇ?
ターセム監督は『落下の王国』を見逃したことが悔やまれる。今回、意匠を凝らした衣装やセットやハイスピード撮影(?)など視覚的に面白かったんだけど、暴力的なのとグロテスクなのに辟易してしまった。『落下の王国』ならそういうシーンはあまりないのでは。しかし、『ザ・セル』は内蔵を輪切りにしたようなシーンがあったような気もして、もしかしてグロはこの監督の持ち味なのかも(?)。
テセウス(ヘンリー・カヴィル)
ハイペリオン(ミッキー・ローク)
ゼウス(ジョン・ハート)
スタブロス(スティーヴン・ドーフ)
IMMORTALS 監督:ターセム・シン・ダンドワール
(2011/11/20 TOHOシネマズ高知9)
華麗なる賭け
午前十時の映画祭「青の50」に選ばれたのは、マックィーンの魅力につきると思う。それほどチャーミングで身のこなしが軽く切れもよく、格好つけているのが格好イイ。
犯罪場面やラブシーンなど、それらしい場面にそれらしい音楽が付けられているのが可笑しかった(^Q^)。
トーマス・クラウン(スティーヴ・マックィーン)
ビッキー(フェイ・ダナウェイ)
THE THOMAS CROWN AFFAIR 監督:ノーマン・ジュイソン
(2011/11/20 TOHOシネマズ高知4)
コンテイジョン
ある程度の考察力を要するソダーバーグ監督作品は、感情人間お茶屋には不向きなんである(『エリン・ブロコヴィッチ』は例外)。今回もそれを承知で豪華キャストに惹かれ観に行ったのだが、やはり、無味無臭。つるつる体毛無し。
新種の伝染病の発生からワクチン配布まで、実に様々な問題が描かれていたが、似非ジャーナリスト・ブロガーの扇動にやすやすと乗ってしまう大衆問題が心に残った。それはそのブロガー(ジュード・ロウ)に嫌悪感を持たされたからだ。これが感情人間の映画の見方なんだろう。
グウィネス・パルトロー、マット・デイモン、マリオン・コティヤール、ローレンス・フィッシュバーン、ケイト・ウィンスレット
CONTAGION 監督:スティーヴン・ソダーバーグ
(2011/11/19 TOHOシネマズ高知2)