カウボーイ&エイリアン

ジェイク・ロネガン(ダニエル・クレイグ)、はぁ~、色っぽい~(満足)。作り手の皆さん、クレイグ様の魅力をわかっていらっしゃる(拍手)。(『Jの悲劇』で初めてクレイグ様にお会いしたので、てっきりインテリ眼鏡のうらなり中年の色っぽさが魅力かと思っていたのに(笑)。)
カーネル・ウッドロー・ダラーハイド(ハリソン・フォード)のバカ息子パーシー・ダラーハイド(ポール・ダノ)は、若い頃のサム・ロックウェルがやったらピッタリ(^m^)。サム・ロックウェルは、妻を愛するという点でのみ輝くさえない居酒屋店主ドクを演じて味があった。
サマードレスっぽいロングドレスに拳銃ホルダーでウエストを強調のエラ(オリヴィア・ワイルド)は、エラが張っていた(^m^)。
お客さんがいっぱいだったし結構おもしろかったので、今後『スター・ウォーズ&七人の侍』とか『Uボート&バナナボート』とか二匹目のドジョウを狙うプロデューサーが出てくるかもしれない。
COWBOYS & ALIENS 監督:ジョン・ファヴロー
(2011/10/23 TOHOシネマズ高知5)

ナハ、ナハ、ナハ

18日(火)から22日(土)まで沖縄に行ってきた。飛行機が旋回するたび、すわ背面飛びかとドキドキした。仕事が終わった当日に帰れる便がないので1泊追加。金曜の14時半頃から土曜の午前中と自由時間ができて超ラッキーだった。
えびす通りの「手作り」カフェ、マザーコーヒーは、店内は壁一面映画のチラシが貼ってあって、『風と共に去りぬ』関係のポスターやなんかが目立つ。先月、午前十時の映画祭で観ていたので、オーナーさんと話が盛り上がる。近くに映画館があるかと尋ねると「桜坂劇場」を教えてくれた。う~む、映画の神が「観よ」と仰せか?と思案しながら店を出ると、お客さんに呼び止められ、千円で入場できる割引券をいただいた!桜坂劇場までは歩いて2、3分だという。というわけで桜坂劇場で『イップ・マン 葉問』を観た。イップ・マンは、ブルース・リーの師匠としても有名な実在の人物だそうだ。英国統治下の香港が舞台となっていて、拳法の技や勝敗よりも精神性に重きを置いた大変清々しい作品だったので、前作の日本軍に拳法を教えることを拒んだという『イップ・マン 序章』も観てみたかったが、体力温存、早めにホテルに帰った。
翌日は玉陵、首里城を観光した。いずれも沖縄戦で甚大な被害を受け、古く見える首里城の城壁も本土に復帰してから復元したものだという。じっくり解説を見ていくと歴史の勉強になって、とても面白かった。首里城は見晴らしもよろしく、時間があればもう少し散策したかった。
沖縄は植物や食べ物だけでも珍しいものがたくさんあって、観光スポットでないところでも楽しめる。ホテルの近くには接骨院が少なくとも三つはあって、沖縄の人はよく骨折するのか、それとも拳法をやっていた人が柔道整復師の資格を取得し開設しているのか、博多のお寺の多さとともに謎である。
行く前は(仕事だし)気が進まなかったけれど、行けてよかった。思えば20年ほど前にも仕事で行ったけれど、そのときは首里城もゆいレールも紅芋タルトもなかったと思う。次回はプライベートで、ぜひ、行きたい。
マザーコーヒー
マザーコーヒーの紹介ページ。動画もあるので、ぜひ、ご覧ください。オーナーさん、お客さんの様子が楽しいですよ。
玉陵(あじこじ九州)
守礼門(あじこじ九州)
首里城(あじこじ九州)
沖縄戦について(沖縄県平和記念資料館)
桜坂劇場公式サイト
ふくら舎公式サイト
ふくら舎Blog
さんご座キッチンBlog
元祖紅いもタルトの店 – 御菓子御殿
-鳳凰木-Google画像検索結果
満開の鳳凰木に圧倒される。
-小禄 接骨-Google地図検索結果

一命

うへぇ~。みなぎる緊張感、重厚な音楽、閉塞した武家屋敷。凄まじいパワーを持つ作品ゆえに、観終わった後(昼時だというのに)、まったく食欲がなかった。三池監督印のグロ描写はほとんどないが、緊迫感が持続するため、胃液がグルグルになるのである。だけど、おじけず多くの人に観てほしい。深いとか滋味豊かとは言い難いが、丁寧な作りでスッキリした映像がバーンと迫ってくるし、津雲半四郎(市川海老蔵)と斎藤勘解由(役所広司)の睨み合いだけでも入場料の元が取れると思う。(海老蔵はオーバーアクト気味だが、眼力、放射熱、風格はこの人だけのもので、かなりの求心力がある。)
それにしても武士とは誠につまらないものだ。
髷を取られた頭が裸同然であるなら、蟄居するもの無理はないと思っても、それが死に値する辱めとは理解しがたい。髷を取られたということは勝負に負けて一遍死んだということだが、一時、恥をさらしたとしても髪ならまた伸びるし、人の噂も七十五日と言うではないか。武士の世界では一遍死んだのだから生き恥をさらすなということだろうか。こういう人たちだから、狂言切腹を許せないのだろう。一遍切腹すると言ったのだから、「せよ」というわけだ。
そんなわけで、千々岩求女(瑛太)に対して最も厳しかった沢潟彦九郎(青木崇高)が、自分にも厳しく処した(二重基準を用いなかった)点は立派だと思う。私は沢潟が求女の身になってないから厳しいのだと思っていたが、若さゆえの過剰な厳しさだったのかもしれない。川辺右馬助(波岡一喜)も求女に厳しい目を向けていたので、自らの意志で切腹したのではないだろうか。そこまでやらなくてもという風情で求女の切腹について消極的だった松崎隼人正(新井浩文)は、髷くらいで死にたくなかっただろう。彼の切腹の場面がなかったので、命により切腹させられたものと想像する。命じた者も皆、命の絶ちどころを誤っている。
半四郎との遣り取りで斉藤勘解由の気持ちに変化はあっただろうか。戦国時代を生き抜き、求女の竹光の脇差しを見て自らのものを差し出そうとし、介錯も施した人物だ。求女を哀れと思う気持ちにはなれなくても、甲冑磨きを誉められる虚しさは味わえるのではないだろうか。
監督:三池崇史
(2011/10/16 TOHOシネマズ高知6)