温泉シャーク

『温泉シャーク』の感想を毛筆で書いた画像

作るが勝ち

ははははは(^_^;。
名だたる温泉町、暑海市の海でサメの犠牲者が続出。実は海と温泉が地下でつながっていて、入浴にきた人が食べられていたという発端。それからサメ退治まで「ははははは(^∑^)」という荒唐無稽さで、桁外れの発想に驚愕((((;゚Д゚))))の連続だった。
こんなに顔文字のふさわしい映画も珍しい ʅ(´ ՞ਊ ՞)ʃ。
手作り感あふれる特撮なども含めて、これは観るより作る方が遙かに楽しいに違いにゃい。
一つだけ物足りなかったのが俳優陣。警察署長(金子清文)以外はアマチュアの俳優さんかしらと思って検索したら皆さんプロフェッショナルだったようで(;゚ω゚)、ちょっとオドロキだった。

メフィストフェレスに温泉シャーク現る!

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上映主催者のゴトゴトシネマのyoutube動画、ぜひ!ご覧ください。

(2024/08/25 メフィストフェレス)

ホールドオーバーズ 置いてけぼりのホリディ

『ホールドオーバーズ 置いてけぼりのホリディ』の感想を毛筆で書いた画像

老頭児に幸あれ

今年のベストワン候補!これは面白くてめっぽう好きな作品だ。全編をトラディショナルな雰囲気が包み込んでおり、SNS全盛の現在、70年代は古きよき時代になったのだと思わされる。また、クリスマス、スノードーム映画としてもよくできており長く記憶にとどめたい作品だ。

1970年のクリスマス休暇を全寮制の学校に居残ることになった生徒アンガス・タリー(ドミニク・セッサ)、監督の教師ポール・ハナム(ポール・ジアマッティ)、料理長メアリー・ラム(ダヴァイン・ジョイ・ランドルフ)は、それぞれの理由で寂しさを抱えている。それが当人たちや関わりのある人たちによって少し、あるいは大いに救われる。

大好きな父親に会うのを禁じられ、母には捨てられた感のあるアンガスは、ひねくれ者ではあるけれど根は人を思いやれて機転も利く頭のいい若者だ。そんな彼もポール・ハナムの救いがなかったら、一生のひねくれ者になったかもしれない。家族以外の人との出会いによって道を踏み外さずにすむ若者を見るたびに、思い出すのが子どもが子どもを殺した事件での有識者のコメントだ。親、友人、それ以外の人のどれもでハートのカードに当たらなかった、どこかでハートに当たっていたら・・・・。子どもの気持ちが少し残っている柔らかい心のこの時期はアンガスにとってラストチャンスだったと思う。

一方、ポール・ハナムは、体も硬いし頭も固い。映画の開巻、寄付金の多い生徒の成績に色をつけろという校長を拒否したときや料理長への敬意は、「いいぞ!」と思ったものの、歴史のテスト結果を配っているときは「う~ん」となり、人との交流に臆病で古傷が癒えないまま、ひねくれて生きてきたことがわかると、ますます「う~ん」。そう、ニンゲン年を食ったからと言って偉くなれるわけではない。まるで自分を見るようである。アンガスを救うため、バートン校を退く決意をしたときには胸が詰まった。クビになったら生きていられないと言っていたのに(涙)。この決意で一気に偉くなった(?)。まるで映画の主人公みたい(笑)。
ロートルの職探しはつらい。なんとか幸せになってほしいと思う。

メアリーの息子はベトナムで戦死した。バートン校はベトナム以前の戦死者からメアリーの息子まで写真を掲げている。1970年以降も写真が増えていっただろう。いや、バートン校に来れない(経済的余裕のない)若者が死んでいるのだろう。いやいや、アメリカ人の代わりに(軍需産業のために)ウクライナやパレスチナで死んでいるのだろう。映画の趣旨とは関係ないことまで思わされる今日この頃。
(2024/08/14 キネマM)

ピクニックatハンギング・ロック

『ピクニックatハンギング・ロック』の感想を毛筆で書いた画像

1980年代に日本で公開されたので制作年も同じ頃かと思ったら1975年とのこと。ピーター・ウィアー監督の初期の作品だ。フィルモグラフィを見たら大好きな『マスター・アンド・コマンダー』も監督していて驚いた。なぜかリドリー・スコット作品と思い込んでいたので。本作はフィルムをデジタル化してのリバイバル。すごく綺麗。空はちゃんと空色だから、オリジナルのフィルムは退色してなかったのだろう。赤茶けた建物や風景はオーストラリアの独自色なのだろうと思った。西部劇なみに乾燥した空気感の中で少女たちの瑞々しさが際立つ。1900年の聖バレンタインデーに、コルセットを締め上げミディドレスに麦わら帽子、手袋、編み上げ靴と真夏に淑女の出で立ちでピクニックに出かける。全寮制の私立学校で教育を受けるお金持ちのお嬢様が、束の間解放されるのが岩山ゆきなのだ。この岩山がいろんな顔に見えて可笑しい(不気味にも見える)。演出(音、間、蛇や蟻など登場)はホラー風味だと思う。原因不明とか行方不明とか、謎というのは人を不安にさせる。私も子どもの頃、友だちに刃物で怪我をさせたことがあった。確かに刃物は持っていたがお互い離れていて私には怪我をさせた記憶が全くなかった。子どもの話を聞いて大人たちはカマイタチではないかとか話していたが、結局子どもに刃物を持たせた親が悪いということで終わった。子どもの私はしばらく(何年も)怖かったが、今は私が怪我をさせたのだろうと思う。怖くて無意識に記憶の差し替えをしていたのだろう。そんなわけで神隠しの類いも(宇宙人の連れ去りとか想像しないではないが)滑落、転落でけりがつくと思っている。海でも山でも亡骸を見つけられないことはあり得る。だから、学校の生徒、職員が行方不明だと親は退学させたくなるだろうし、経営が立ちゆかなくなりそうだと校長もノイローゼになるだろう。と考えていくと本作には謎がなくなる。いくらでも想像で謎解きはできるのだ。そうして、ふと気づく。謎を謎のまま受け入れるのは難しいことなのかもしれない。
(2024/08/04 メフィストフェレス)

暑中お見舞い

暑中お見舞いの画像
(カッパが甘酒を持っている)

窓を開ければ朝から温風、夜は寝汗でパジャマがぼたぼた。遂に仏間にボンボンベッドを持ち込んでなんとか眠っています。あと十日もすれば朝夕は涼しくなって虫の声が聞こえ出すはずと自らを励ましておりますが、皆さまはいかがですか?甘酒を飲んで乗り切りましょうね(^_^)。

庭は草ぼうぼう。思ったとおり屁糞葛がはびこっております。やはり、戦いは冬からなのです。12月か1月に十文字になった数多の拠点をやっつけておかないと太刀打ちできないなぁ。夏は気力が沸かないし、朝から暑いし。草は置いといて、もう涼やかなイケメンで保養するしかにゃい!というわけで(?)、7月は岡田祭りをやっておりました。

しかし、岡田(将生)くんは、仕事選べよってくらい出まくりですなぁ。映画、ドラマ、CM、雑誌に舞台も。祭りの成果を書いておきたいけれど、なかなか終わらない感じです。

あと、ドラマも見まくっていました。
「大豆田とわ子と三人の元夫」:岡田君も出てたけど、松たか子がよかった!感動したので同じ脚本家(坂元裕二)の「カルテット」(これも松たか子主演)も見ました。面白かった!
評判の「エルピス」も「MIU404」もよかったです。いずれのドラマも声を出して笑えました。(^Q^)ナイス!