高知県防災アプリと南海トラフ大地震の起こる確率

九州での河川の氾濫のニュースに胸を痛めていたら、お鉢が回ってきた感じで午前3時過ぎ頃の大雨。怖くなって寝床でスマホでもって雨雲レーダーを検索し、数時間で止みそうなことを確認。ほかの市町村は大丈夫かしらんと、台風のときによく行くサイト「こうち防災情報」を見たら、高知県防災アプリが出来ていた。そう言えば、そんなニュースもあったなあと、さっそくインストールした。イイネ、イイネ!雨雲レーダーもある。「こうち防災情報」の情報は大体あるうえ、避難所やハザードマップも見やすい。家族でグループ登録しておけば安否確認が出来るんだって。それにクイズやジグソーパズルもあって、パズルをやっていたら夜が明けてしまい、睡眠不足になってしまった。

このアプリはおそらく南海トラフの地震対策予算で作ったんだろうなぁ。南トラと言えば、30年以内に80%の確率で大地震が起こるかもと言われているが、地震学者によるとその予測方法は南トラ地震だけのもので、本来の予測方法をあてはめると20%くらいに落ちるそうだ。
どちらにしても必ず起こるのは間違いないだろうから、備えるのはよいことだと思う。
南海トラフ 80%の内幕(東京新聞)

#好きな映画タイトル10選

以前、Twitterで見かけたハッシュタグ。10本選びたかったけれど、すぐには思いつかなかったので、今、考え中。

日本人が外国語になじみの薄かった頃のタイトルは、よいものが多いと思う。タイトルだけで観たいと思わせるパワーあり。
『風と共に去りぬ』
『天井桟敷の人々』
『第三の男』
『太陽がいっぱい』
『我が谷は緑なりき』

リアルタイムでタイトルだけで「観たい!」と思ったのが、『掘った奪った逃げた』。当地でも上映されたと思うけれど、なぜだか観ていない。
『ものすごくうるさくて、ありえないほど近い』も。詩のようなタイトルで素敵だ。こちらは観た。

『ゼア・ウィル・ビー・ブラッド』は原題のまんま(THERE WILL BE BLOOD)で意味わからん。それで考えてみたんだけど、「いずれ血を見る」というタイトルにしたらどうかな?ダニエル・デイ・ルイス主演で『いずれ血を見る』。「金儲け+キリスト教=アメリカ合衆国」という内容の作品。ポール・ダノの役がちょっと気持ち悪かった(^_^;。あんまり好きじゃないけど、傑作っぽい作品だったな~。スクリーンで観たら傑作だったかも。

タイトルとして、いただけないのは『ベンジャミン・バトン 数奇な人生』。
ベンジャミンの父が軍服用のボタン工場で一儲けしていて、画面いっぱいのボタンの映像も印象に残っている。「バトン」だとバトンリレーのバトンを連想してしまう。
『ゼロ・グラビティ』も「重力」が重要で原題も「グラビティ」なのに「ゼロ」とはこれ如何に。

ご当地だから日本映画は素晴らしいタイトルが多いなぁ。
『復讐するは我にあり』『生きてるうちが花なのよ死んだらそれまでよ党宣言』『爆裂都市』『逆噴射家族』『台風クラブ』『修羅雪姫』『ちょんまげぷりん』・・・。ただ、観てないのもあるし、観ても内容を覚えてないのもある(^_^;。

と色々考えながら、タイトルだけでなく作品も好きなものを選んでみた。

『銀河鉄道の夜』・・・話もキャラも絵も音楽もタイトルも好きすぎる。
『霧の中の風景』・・・タイトルと内容がピッタリ。この映画のよさは言葉では表しがたい。
『戦慄の絆』・・・タイトルだけで観たくなる。観ればなるほどな絆。
『ランブリング・ローズ』・・・『ホワイト・オーランダー』(白い夾竹桃=美人の毒母)とか、『マグノリアの花たち』(アメリカ南部の女性は花よ、豪華キャストでジュリア・ロバーツのデビュー作)とか花物のタイトルが好き。なかでも「つるバラ(自由奔放なローズ)」は、ゼンマイを巻いてオルゴールの蓋を開けるような美しさと懐かしさがある。
『キャッチ・ミー・イフ・ユー・キャン』・・・英語なのにタイトルの意味がわかる~。
『隠し剣 鬼の爪』・・・リズムがカッコイイ。永瀬くん、『息子』から大変身。脱サラ結婚という結末もグー。
『空中庭園』・・・観たくなるタイトル。母との関係が悪く不安定な女性が主人公の、崩壊しそうでしない家族のお話。
『あの日、欲望の大地で』・・・エロスものと思いきや、罪を背負って幾年ゾ、とある女性の再生物語。
『ラビット・ホール』・・・ウサギの穴はパラレルワールドへの入り口。想像(創造も)が救いになる。
『Sorry We Missed You』(家族を想うとき)・・・複数の意味がある深いタイトル。

最後まで迷ったあげく圏外となったもの。
『地獄の黙示録』・・・怖すぎ、有名すぎ。
『雨あがる』・・・ラストショットの景色の広がりが、どうしても欲しい。無いものねだり。
『戦場でワルツを』・・・重い内容なのに胃にもたれないので好きだが、もう一度見たいとまでは思わない。
『宇宙人ポール』・・・思い出してもニコニコしてしまうが、もう一度見たいとまでは思わない。

#好きな映画タイトル10選(by眺めのいい部屋)

家族を想うとき

ところどころ笑ったけれど、ラストカットは(ToT)(ToT)(ToT)。

良い夫婦。良い兄妹。良い親子。一人一人も良い人。セブ兄ちゃん(リス・ストーン)は賢いので先が見通せてしまう。絵もうまい。ライザも賢く健全。(夜、子どもだけにするのは、本当にいかんって。)二人ともよい子に育ってくれてよかったね。リッキー父ちゃん(クリス・ヒッチェン)、働き者!アビーママ(デビー・ハニーウッド)、聖人に思える。介護の仕事でお年寄りの世話をするときは、自分の親と思って接するとか頭が下がる。声も話し方も穏やかで優しく、家族も仕事の相手もよく観ているし、ぜんぜん怒らない(自制が効く)。その彼女が怒り心頭に発し、電話でリッキーの上役に物申すところでは、思わず「そうだ!もっと言うちゃれい!」と拍手喝采(高倉健の任侠映画風)だったが、彼女はすぐ反省してしまうのだった。成れるものならアビーのように成ってみたい。

子を思う親の気持ちも、親を思う子の気持ちも余すところなく描かれ、素晴らしいファミリー映画になっていた。特に皆で車に乗って盛りあがるところの一体感(ツボ)。
それがリッキーにしてもアビーにしてもあのような働かされ方で(あれで合法はいかんでしょう?)、私はこれまで長時間労働は諸悪の根源と思ってきたけれど、問題は長時間労働だけではなくなっている。アビーの働き方にお年寄りが驚いていた。日本でもお年寄りの時代は労働条件を良くしてきた時代で、私の世代(50~60歳代)はその恩恵にあずかってきたが、私たちがのほほんとしている間にどんどん非道いことになってきた。投票と署名だけではダメだった、うえの世代のように仲間を作って運動しないと・・・と今の非道い日本に責任を感じていることをこのシーンで思い出した。

この作品は、人やその状況を描くのに徹している。主張があるとしたら、「この状況をどう思いますか?(良いとは思わないでしょう。)」かな。良いとは思ってないことに政治的な主張があると言えばある。いずれにしても、ラストカットは泣きながらも考えることを促される。
やっとこさトイレに来れたと用を足しているところを呼び出されたことのある私も、ペットボトルの尿瓶にはしびんれた。トイレに行けないなら飯抜きは当然のごとく。アビーもリッキーも奴隷(≒)ですわ。奴隷には考える暇もないので、考える余裕のある者が考えて、この働き方が非合法となるように投票しますわ、と考えましたよ。>ケン・ローチ監督

原題が素晴らしい。『Sorry We Missed You』は、てっきりラストシーンのことだと思っていたら、不在票にも同じことが書いてあるとのこと。「以前の父ちゃんでなくなって、寂しい」という家族の思いと、「お会いできず、残念」という不在票の二つの意味を兼ねている!邦題で悩んだんだろうなぁ。
(2020/06/22 あたご劇場)

ストーリー・オブ・マイライフ わたしの若草物語

小学校のとき読んだきり。やっぱり一番人気はジョーだよね。大好きだった。で、ローリーももちろん好きで、二人がくっつけばいいのにと思っていた。ベスの猩紅熱や父の不在は覚えていたけれど、あとは綺麗さっぱり忘れていた。

映画のジョー(シアーシャ・ローナン)が、自作を批判されて色を成すところや、小説家を諦めローリー(ティモシー・シャラメ)の嫁になるか~と考え始めたところでは、こんなに弱い人だったんだと意外に思った。でも、それは無理もないと映画の中でちゃんと描かれていた。女性の職業といえば家庭教師か女優か娼婦、そうでなければ誰かの嫁にならないと生きていけない(小説家なんて無理)という風に。

もう一つ意外だったのは、エイミー(フローレンス・ピュー)。原作を忘れているのに何故かちゃっかり屋のイメージがあったのだが、めっちゃ良いキャラクターやん。確かに、伯母(メリル・ストリープ)にヨーロッパに連れて行ってもらったり、ローリーと結婚したり、結果だけ見るとちゃっかりイイとこ取りに見えるけれど、ヨーロッパ旅行は婿捜し(一家を養える経済力のある人から求婚されるよう使命を帯びているので責任重大)だし、ジョーに振られて腐っているローリーに対する片思いも実にいじらしく健気だ。結婚して、早くもローリーを尻に敷きそうなところも(低い声も)サイコー(^o^)。

女性にとって結婚は経済問題とセリフでもあったとおり、お金のこともしっかり描写。長女メグ(エマ・ワトソン)の夫は財力がないためコートを新調することも出来ない。妻のドレスなんて贅沢中の贅沢。でも、メグと夫を見ていると愛情があるだけで幸せだと言える。このエピソードの陰に愛も財もない不幸な結婚があり、それでもしないよりはマシなものという当時の認識がうかがえる。

ベス(エリザ・スカンレン)のお陰でジョーは「書く」ことに戻れた。それで自叙伝ともいえる物語を出版社に持ち込んだわけだが、編集長の言うとおり物語としては、やっぱりジョーとフレデリック(ルイ・ガレル)が結ばれる方が読者も観客も嬉しい(売れる)。それに今もって結婚が経済問題であるところの(多くの?)女性に夢と希望を与えるかも。能力を発揮し、職を得て経済的に自立し、愛情も得る。ジョーを目指せ(^o^)。
ジョーが伯母の遺産で男女共学の学校を開く結末は、現実の未来を少し明るくしてくれた。

クリス・クーパーが、ミスター・ローレンス(ローリーの祖父)役で出ていた~(^_^)。ローラ・ダーン(姉妹の母)、なぜか好き~。
ヨーロッパ帰りのローリーもビックリ、アメリカンな姉妹。とにかくアメリカを感じる一作。
(2020/06/17 TOHOシネマズ高知7)