BRAVE HEARTS 海猿

遅ればせながら第三作目から海猿のファンとなった。前作のスケール感そのままに、仙崎大輔(伊藤英明)と吉岡哲也(佐藤隆太)のボケと突っ込みも健在(笑)。環菜(加藤あい)の取って付けたような現代社会に対する不安ぶりも、矢部美香(仲里依紗)が吉岡のプロポーズを断った理由も許せるし、嶋(伊原剛志)みたいなカッチョイイ上司が登場したり、瞳キラキラの後輩、服部(三浦翔平)の出番もちゃんとあって、どんなに現実味のないベタな展開であっても満足満足。この調子で仙崎が下川(時任三郎)のポジションになるまでの長いスパンで作り続けるのもいいではないか。いろいろ、ドラマができそうに思う。

ところで、母のリクエストで観に行ったので、内心これくらいのできなら「よかったねぇ」という答えであろうと期待して感想をたずねたら・・・・・、

久々にネタバレ警告

gamera
ネタバレ注意

久々にネタバレ警告
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「一人くらい死んでもよかった」
ということだった。
あれだけの大人数が遭難して全員助かるのは現実味がないとのこと。ハラハラするところがなかったと言うので、「でも、もう死んだと思うところがあったろう?」と言うと、
「うん。これ、これ!と思うた」
とのことだった(爆)。

監督:羽住英一郎
(2012/07/27 TOHOシネマズ高知5)

メリダとおそろしの森

私にとっては『レミーのおいしいレストラン』級かな。
コメディ要素・笑いのポイントがふんだん。バグパイプ、タータンチェック、スコットランド~。語りが上手い。そんなわけで上映時間、あっという間。
だけど、メリダはなんか嫌な女の子だ。母親に悪態ついて反抗したってかまわない。だけど、熊になった母親に対しては、同情してもっと優しくしてくれた方がよかった。随分ぞんざいな口を利くように思えてあまり愉快じゃなかった。また、作り手が、熊になった母親を笑いものにしすぎだとも思った。熊になるってそんなに軽いことなのか~。コメディって難しい。(私が難しいのかも。)

ところで、ピクサー作品は本編の前におまけの短編がついている。いつも素敵な作品で、今回の『月と少年』もとてもよかった!『メリダとおそろしの森』はなかったことにしようっと(笑)。

BRAVE
監督:マーク・アンドリュース
(2012/07/26 TOHOシネマズ高知9)

おおかみこどもの雨と雪

狼男との出会い、田舎暮らしの助け合い、そして、子どもの成長と、それぞれ楽しめたけど、やはり、メインは雨と雪と花だよね~!
とにかく、雨と雪が可愛くて可愛くて(^_^)。「大丈夫、して~」と言っていた雨が大人になって(ToT)。私は母親の経験はないけれど、寂しくて心配で花といっしょになって「生きてねっ」て思えた。
子どもって生まれたときから個性があって、親としてはどの子もその子にあった生き方を選択できるようにしてあげたいのだろうなぁ。そういうの(おおかみになりなさいとか、人間で行こうとか)、親はコントロールできないので、親の出来ることは限られているのだけれど、縫ってあげたワンピースがどんだけ雪の救いになったかとか影響は大きいと思う。
雪の積もった朝、三人ですべり転げていく場面の躍動感が素晴らしかった。お腹のそこから笑いが込み上げる最高の場面だった。

監督:細田守
(2012/07/26 TOHOシネマズ高知8)

苦役列車

『ヤング≒アダルト』のメイビス(シャーリーズ・セロン)の男性版・・・・。ただし、こちらはメイビスより若いので、もっと迷いがあって、もうちょっと青春映画っぽくなっていた。あのバブル期にこんな青春があったのだ。浮かれて騒ぐとはほど遠い、くすぶる青春、のたうちまわる青春。とぼけた感じのアレンジ「線路は続く~よ、ど~こまでも~」の調子でどこまでもすすめたら、違う景色に巡りあえるのだろうか。それでも、あの調子の北町貫多(森山未來)が女の子にモテる日はくるのか甚だ疑問だ。本性を隠せないむき出しの男、北町貫太19歳。それはそれで立派。

日下部正二(高良健吾)/桜井康子(前田敦子)/高橋岩男(マキタスポーツ)/古本屋(田口トモロヲ)

監督:山下敦弘
(2012/07/21 TOHOシネマズ高知1)