ネブラスカ ふたつの心をつなぐ旅

これは大大大好き(^_^)。「もののあはれ」と滑稽味が、程よくブレンドされたアメリカ映画というのは珍しい。ジム・ジャームッシュ作品を想起させられもしたけれど、風に飛ばされそうなウディ・グラント(ブルース・ダーン)が象徴するように、どこまでも軽く核となるものが見あたらない。アレクサンダー・ペインは、ジャームッシュほどには映画狂ではないのだろう(?)。ただし、モノクロ映像で描かれた景色と音楽が抜群によくて、「間」の演出も冴えわたり、これまで見たペイン作品の中で最も洗練されていると思った。

欠点だらけの人たち。お金が絡むと醜悪だし、セックスが絡むと品がなくなり、年を取るほどに子どもに帰って好き放題だけれど、私たちの分身としてチャーミングに描かれている。家族の肖像としても、夫婦のごたごた感や親子のうるうる感など既視感があり、普遍性を感じる。また、閑散とした町に老人が多く、若者には職がなく肥っているという現代性も、かつて親兄弟が協力して建てた家に住みという古き良き時代と、きょうだいが早くになくなり自分も戦争に行ってという人に歴史あり、社会に時代ありみたいなところも家族の話の中にうまく取り込まれている。

ウディは、良い父親でも夫でもなかった割に、よい人生の幕切れを迎えられそうだ。100万ドルを当てるよりラッキーなんじゃないかな。

2013年ベスト・キャラクターの発表

お待たせしました~!はぁはぁゼェゼェ。
今年も楽しいキャラクターぞろいです。
2013年ベスト・キャラクターの発表
早く見てみて~(^o^)。
(誤字脱字、その他の間違いがありませんように(^_^;。いや、ある!必ず、ある!なんだか今年は厄年っぽいのですよぉ~(笑)。)

みなさん、さようなら

ツイートから
「さよなら」って残された者は寂しいけれど、去って行く者には新たな旅立ち。栄枯盛衰、すさんできた世の中で、友だちの死をいつまでも忘れず、隣人のために身体を張り、最後に団地を卒業した同級生。あなたなら大丈夫どころか、あなたは今の日本の希望の星です。 #みなさんさようなら— お茶屋 (@ochayacco) 2014/01/31

フタバから遠く離れて

四季を感じさせられるドキュメンタリーだった。双葉町から避難した人たちを平静にスケッチした感じだ。2011年の春から半年以上は追っているので、各人の状況や心境の変化などが捉えられていた。

全原協(全国原子力発電所所在市町村協議会)の役員会で、会長の河瀬敦賀町長は浜岡原発停止のニュースに怒っている様子だったが、井戸川双葉町町長は特に変わった様子もなかった。しかし、時が経つと、世界の故郷を追われた(無くした)人の気持ちがわかるようになったとか、7、8号基まで建設しようと原発施策を推進していたが失敗だったとカメラに向かって発言するようになった。
そして、全原協の総会で井戸川町長が「悔しい」と吐露するに至ったとき、海江田経産相も細野特命大臣も退席していた。こういう会では、来賓はあいさつを済ませると退席するのが普通なので退席自体に善いも悪いもないけれど(それに本当にスケジュールは分刻みだったろうし)、井戸川町長を捉えていたカメラがパンして空席の来賓席を写したところは、作り手の思いがストレートに伝わってきた。

心を動かされたのは、一時帰宅した父子の場面だ。息子の中井祐一さんが撮ったビデオには、津波で流されて何にもなくなった瓦礫の原と、自宅の基礎らしきところに花束を手向け手を合わせる父親と、放射線の関係で制限時間があるので持ってきたはずの線香をさがす間もないほど気が急いている祐一さんの声が記録されていた。思い出しても涙が出るシーンだ。

また別の家族で、避難所から新居に移転する引っ越しの際、新たな家財道具をトラックから降ろしていたが、冷蔵庫だろうか、ダンボールに東芝のロゴが見えていた。なんだか皮肉だと思った。

そうそう、この上映会は、高知県立大学文化部の哲学を学ぶ学生(シネマフィロソフィア3.11)が主催したもので、ロビーでは福島菊次郎さんの原爆関係の写真展(写真集「原爆と人間の記録」も置いてあった)もやっていた。思いのほか写真と説明が豊富だったし、最終上映後も展示を続けてくれていたので若い人のパワーを感じた。全部見る時間がないのが残念だった。

監督:舩橋淳
(シネマフィロソフィア3.11 2014/01/17 県民文化ホール(グリーン))