谷口英治カルテット&横山利佳子

やー、やっぱり楽しかった(拍手)。
谷口さんは、お風邪で声が出にくく辛そうだったが、演奏には全く支障なし。クラリネットのこぶしや裏声が絶妙のところで入り、いつもより更によかったかもしれない。
また、合間のお話も面白くて、寄席で演奏しても違和感がないかも(笑)。
ラテンっぽいアレンジが多いと思ったら、最新のアルバムがラテン・ジャズとのこと。「ベサメムーチョ」が入っていると聞いて、昨年のライブでやったアレンジがめちゃめちゃカッコよかったので期待して買ったら、別のアレンジだった。帰宅途上で4曲くらい聴いたが、サラリと軽くて聴きやすい。でも、圧倒的にライブがよいな~。演奏しているメンバーが異なるからというわけではなくて、場の空気(熱気)の違いだと思う。日常的に熱気に当てられるのは疲れるから、CDの熱は低めでいいかも。繰り返し聴けそうなアルバムだ。
話がそれたが、本日は袴塚さんのピアノの音色が気持ちよく印象に残った。
ジャンボさんのベースを聴いていると、弾いて出る音が強いので、ふとベースって打楽器かもと思った。
山下さんのドラムスは、あまりにも様々な音が出るので、いったい何種類の太鼓やシンバルがあって、何本のバチを手にしているのかという感じだった。
利佳子さんは、バラードの女王だ。深みのある声質、伸びのある高音。聞きほれる。
例年どおり、音楽が本当に気持ちよく楽しいと感じられるコンサートだった。
谷口英治(クラリネット)
袴塚淳(ピアノ)
ジャンボ小野(ベース)
山下暢彦(ドラムス)
横山利佳子(ヴォーカル)
◎ムーンライト・ビカムズ・ユー
◎セ・シ・ボン
  ラテン~。
◎星に願いを
◎トゥー・クローズ・フォー・コンフォート
  リズムがころころ変って確かに面白い。
◎バッハのメヌエットとカンタータ
  バッハはジャズに限るねぇ!
◎サンタが街にやって来ない(!?)
  曲はおなじみ「サンタが街にやって来る」。ブル~ジ~。あまりにブルージーなのでサンタが来ないのではないかということらしい。このアレンジは、2年くらい連続で演奏された秋の歌メドレーのなかの「あれ、マツムシが鳴いている~」を思い出すゾ。
◎世界は日の出を待っている
(休憩)
◎時の過ぎ行くまま(Vo)
◎ス・ワンダフル(Vo)
◎ムーン・リバー(Vo)
◎マイ・ワン・アンド・オンリー・ラヴ(Vo)
  惚れ惚れ~。
◎フライ・ミー・トゥ・ザ・ムーン(Vo)
  いい曲だ~。「スペース・カウボーイ」を思い出す。
◎「慕情」のテーマ
◎ダニー・ボーイ
  ピアノ、きれい~。
◎シング・シング・シング
(アンコール)
◎イエスタディ

ジャズコア・フライブルグ2

高知市ではチケット完売だったそうだが、須崎市民会館は1階は満席、2階は20人くらいだった。
先日のレニングラード国立バレエの公演も、昨年の松本幸四郎、市川染五郎親子の「勧進帳」も2階席は埋まらなかったので、須崎市民会館の満員御礼はなかなか難しいことなのかもしれない。
ジャズコア・フライブルグの須崎市公演で面白かったのは通訳だった。おそらく素人の即席通訳だからだろうと思うが、指揮者のベァトランド・グレーガー氏が言うことをほとんど訳せなかった。でも、会場ではおおよそどんなことを話しているか見当はついたので特に問題はなかったし、かえって手作りコンサートの雰囲気があってよかったかもしれない。それに、グレーガー氏が、自分が話したセンテンスより極端に短い日本語訳に「(訳せているか)怪しいぞ」という感じでユーモラスにしゃべるのが可笑しくて、思わぬところで笑いが取れて愉快だった。
また、アカペラの始まりでは、ピアノで最初の音を弾くのだが、何と言う曲でだったか、いざ歌いだすと音が取れてなくてグレーガー氏がピアノのところまで走っていき、ポロロンと奏でいそいそと指揮の場所までもどる身のこなしが、ショーマンやなぁ(笑)!
アコースティック・インスティンクトの口太鼓ソロのときも、太鼓を叩く振りの指揮だったし。何気に楽しくさせてくれる。
アンコールは何曲やってくれたんだっけ。アンコールが30分近くあったのには驚いたけど、本当に「ありがとうねー」と言った感じでよかった。
そうそう、客席で手拍子はもちろん、指笛も出た!私も鳴らせるものなら鳴らしたかった、でござる。

ジャズコア・フライブルグ

昨晩、フライブルグ市(ドイツ)の市民ジャズコーラスグループのコンサートへ行ってきた。なかなか楽しく盛り上がり、ノリノリで聴いた。
個人的には3曲目の“Here we are”を1曲目にすれば、1曲目から乗れたのにと思う。それだけ“Here we are”が気に入ったし、つかみの曲にピッタリ。
ジャズコーラスというのが、想像がつかなかったけれど(なにせ総勢30名、指揮者、ピアノ、コントラバス、ドラムスを含む)、なるほどジャズコーラスだわ。コーラスをバックに、女性スキャットのソロが映えたり、アカペラもささやき、吐息、地声あり。
ジャズコア・フライブルグの演奏だけでも結構変化に富んでいて(なにせユーモアのある指揮者だし)楽しかったと思うが、北欧の歌姫トールン・エリクセンと口パーカッションの3人組アコースティック・インスティンクトとの共演がこれまた非常に楽しく愉快だった。
トールン・エリクセンは、パンフレットには「深くなめらかで絹のような声を持つ」と書かれていたけれど、ちょっとハスキーに聞こえた。前のめりの姿勢で、リズムもメロディも彼女の体の中かから繰り出される感じ。クワを持てば畑をたがやせそうな、あの独特の乗り方はこちらにも伝染する。見ていると自然と乗ってくるのだ。彼女の持ち歌“Joy”は美しい曲だったが、やっぱり前傾姿勢は健在。
アコースティック・インスティンクトは、一人が同時に数種の音を出せる。「ポカッ」「スカッ」「ドン」と、どつき合いをアニメっぽいコミカルな味付けにしているのが、あまりの調子のよさに思わず笑ってしまった。
フライブルグのメンバーの衣装は、デザインはバラバラだが、前半では赤と黒で、休憩を挿んだ後半では白と黒で統一されていて、視覚的にも楽しませてもらった。(気がつくとミニスカートの女性の足に目が行くねぇ(笑)。)
それにしてもドイツ人はデカイ!
アコースティック・インスティンクトの3人は若いしスリムなので、舞台上では小柄に見えたのだが、サイン会場で間近にすると大きかった。舞台で小柄に見えたのは、他の出演者との比較のうえで相対的に小さく見えていたのだった。

スインギン・サミット

うん、なかなか楽しいコンサートでした。>谷口英治とスインギン・サミット
軽快で上品。とても聞きよい、こなれたジャズでした。
いっしょに行った友達は、ギラギラしてなくてよいと言っておりました。お人柄が出るからね〜とも。
谷口さんのクラリネットの音色が大変よろしいですね〜。
音が粒だっているというか、一つ一つの音がちゃんと綺麗に出て、それがつながって曲として聞こえるって感じで、それは弱く吹いても強く吹いても裏声みたいな(いななきみたいな)音のときでさえ磨き抜かれた音。だから品よく聞こえるのかもしれないですね。
おしゃべりもお好きなようで、結構受けてましたよね。ジャズ初心者でも楽しめるように、コード(和音)進行の中で元のメロディとは違ったメロディを作って行くんだよー(←これが即興)と説明してくれて、リパブリック讃歌(タロさんの赤ちゃんが風邪ひいた)で実演。
また、即興が成功すると当人が悦に入ってニヤニヤし、失敗すると他のメンバーがニヤニヤするので、そういうのを見てもらうのがライブの醍醐味だ(笑)とかお話してくれました。
裏拍子(2拍目と4拍目)で指パッチンしてねと観客も参加しての「大きな古時計」演奏も楽しく、お客さんもノリノリで2時間弱があっという間でありました。
1 ソフト・ウィンズ
2 スイート・ジョージア・ブラウン
3 ムーン・リバー
4 リパブリック讃歌
5 スターダスト
6 A列車で行こう
 (休憩10分)
7 イン・ザ・ムード
8 セント・トーマス
9 大きな古時計
10 鈴懸の径
11 メモリーズ・オブ・ユー
12 君去りし後
 (アンコール:リクエストに応じて)
 茶色の小瓶