米軍が最も恐れた男 その名は、カメジロー

市民の力を感じた。
もちろん、カメジロー(瀬長亀次郎)の力も相当なものだけれど、統治者を動かすのは市民であって、カメジローはその触媒だと思った。カメジローがいなかったら市民の力をあそこまで結集できなかっただろうし、カメジローひとりなら米軍が彼を恐れることもなかっただろう。そのことはカメジローも(言葉を換えて)言及していた。

占領軍の沖縄市民への圧政を「銃剣とブルドーザー」という言葉でよく聴くが、こうして映画で観るとその理不尽さ、悔しさ、憤りが胸に迫ってくる。土地の強制接収だけではなかった。『標的の村』では米軍の演習においてベトナム人役をやらされたことが描かれていて驚いたが、この作品では「昼は民主的な顔をしているが、夜は女性を襲いに来られた」という証言にも色々考えさせられた。少女強姦も1995年が初めてではなかった。6歳の女の子が殺された様子を思い出すと今でも涙が出ると語った古老。こちらも胸が詰った。

映画は短いカットで日本復帰後も日本政府(米の傀儡)相手に闘いが続いていることを表していた。『インビクタス』ではネルソン・マンデラが不屈の人だったが、この作品では、カメジローだけではなく沖縄市民も不屈だった。「先人のおかげで今がある、自分たちも後世の人にそう思われるようがんばっている。」デモクラシーはやたらと時間が掛かるとは思っていたが、その沖縄の人の言葉に、もっともっと長い尺度を持たなければと気づかされた。今、結果が出なくてもボチボチやっていくしかない。
(2018/04/21 あたご劇場)

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