パリ・オペラ座DVD「白鳥の湖」

ヌレエフ版です。
まず、演奏が遅いのにビックリ。でも、ゆっくりだったのは序曲だけかな?すぐに「音楽がよいと飽きないなぁ」とチャイコフスキーに感謝(笑)。

ヌレエフの振り付けは、ステップが細かくて、おそらく生で見ると群舞は足音なんかしてせわしない印象があると思われますが、DVDだとそういう印象は緩和されます。フォーメーションなども美しく変化して、映像の撮り方もよろしく上々でありました。
しかし、何と言っても一番の特徴は、家庭教師(実はロットバルト)でありまして、王子を精神的に支配している様子が悪魔的でなかなかよろしうございました。カール・パケットを初めてカッコイイと思ったし。やっぱり悪魔は美形に限る(笑)。
それにしても、ロットバルトの動機がよくわかりません。オデットを白鳥に変え、王子が彼女と出会うようにしむけたうえ、偽オデット(オディール)で騙し、二人の仲を裂くとは。何か王子に恨みでも???王子をおもちゃにしているの?永遠の愛などないと言いたかったのでしょうか?

パリ・オペラ座の舞台は、いつも美術や衣装が洗練されていて見事だと思います。ヌレエフ版では、セットがあっさりしていましたが、衣装は流石。色彩の統一感や豪華な質感などはいつもどおりでした。

踊りはちょっと物足りなさが残りました。ロシア・スタイルに慣れたせいでしょうか。どこがどう違うかわからないのに、違うんですよね~。ロシア系は全身を極限まで(余裕を持って)使っているような感じがするんです。群舞に至るまで。
ちょっとコンディションが悪いまま見てしまったのがいけなかったのかなぁ。2幕あたりからダレちゃって(^_^;。改めてゆっくり見直したいと思います。

「パリ・オペラ座DVD「白鳥の湖」」への1件のフィードバック

  1. Re:パリ・オペDVD「白鳥の湖」(06/29) ムーマ さん
    お茶屋さんは、ほんとにバレエをよく見てらっしゃるんですね。私、ヌレエフが振り付けをしてた頃なんて、ほとんどTVでも観ることがなくて。

    でも、『白鳥』はどんな演出でもやってみたくなるようなトコロがある素材ですね。シェークスピアのロミオとジュリエットとかよりも、もっといろいろ壊してみたくなるというか・・・。

    あ、そうだ。トートツですが、『インランド・エンパイアー』。
    私かなり無理して?観に行ったんですが、予想通り、あの時間の長さがちょっと・・・。
    物語の構造とか仕組みを考え続けることが、途中からだんだん面倒になって、自分の頭の老化なのか監督の側の要因なのか、ワカラナイけど眠くて眠くて。退屈な訳じゃあないんだけど、寝てしまわない努力?が必要でした(笑)。 (2008/06/30 03:03:16 PM)
    —————

    Re[1]:パリ・オペDVD「白鳥の湖」(06/29) お茶屋 さん
    ムーマさん
    バレエDVDもいっぱい貯まってきました。
    生の舞台の方が断然いいですが、そう見れませんものね。
    おっしゃるとおり、「白鳥」はいろんな演出があって楽しいです。DVDでも何本持ってるだろー。今度数えてみます。

    『インランド・エンパイア』、チネチッタの掲示板にもみわさんが書き込んでくれていまして、ちょっと眠くなったとか。
    上映時間が長いですよね~。短ければ、私も無理してでも観に行ったかもしれません。ともあれ、観てないと話に加われないので寂しいです~。
    (2008/06/30 10:12:11 PM)

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