大人の恋は手っ取り早くていいなぁ!ショートカットの連続だ(笑)。
特に感心したのは・・・・。→エミリー(ダイアン・キートン)がドナルド(ブレンダン・グリーソン)を自分の住まいに招待した後帰宅すると、彼女の誕生日のサプライズにご近所さんのみならず、彼女に対して下心ありの会計士(彼女の方も彼に対して別の下心があったのだけれど)も集まっていた。そこへ招待されたドナルドが意気揚々とやってきて、並んだエミリーと会計士を見て憤然と去って行く。この誤解を解くのに説明が簡潔、説明されると誤解もすぐ解ける。相性もあるのかもしれないが、長年世間と人を見てきた大人ならではのあうんの呼吸だと思った。
一番おどろいたのは、エミリーが「この家では暮らせない、もっとちゃんとしたところで暮らしましょう」と言うところ。ドナルドのあばら屋を素敵だと思っていたのは本心だし、裁判で所有権を獲得するのを応援していたし、ドナルドがこの家に愛着を持っているのはわかっているはずなのに。
しかし、考えてみるとエミリーの言うことは正しかった。彼女は自分がどんな人間か解っている。あばら屋で実際に暮らすまでもなく、暮らすとどういう結果が待ち受けているかわかっているのだ。
結末は実に清々しい。パートナーといっしょに暮らすのが最善としたら、エミリーとドナルドのように互いの家を行き来して暮らすというのは次善なのかもしれない。だけど、エミリーとドナルドにとっては、あの結末が最善だと思う。いろいろ経験を積んだうえに獲得したのが、新しい価値観=自分に最も適した暮らしというのは幸せなことだ。
(2019/04/20 あたご劇場)
お茶屋さん、こんにちは。
過日の拙サイトの更新で、こちらのページをいつもの直リンクに拝借したので、報告とお礼に参上しました。
>いろいろ経験を積んだうえに獲得したのが、新しい価値観=自分に最も適した暮らしというのは幸せなこと
こういうことが身に沁みてくる歳になったよね~、お互い(笑)。改めて「人生はじめます」と言えるような新しい価値観を求めるような何にも取り組んでないけど(たは)。
お書きのように、ショートカットの連続(笑)。おかげで、最近では珍しくなった102分のコンパクトさ! それでいて、なかなか触発力に富んだ、豊かな作品でしたね。どうもありがとうございました。
ヤマちゃん、いらっしゃいませ、おはようございます。
まこと、いろいろと身にしみる年齢となりました。心よりも体のあちこちが痛いです。
年を取ると新しい価値観を獲得するのが難しそうですが、この映画のお二人さんは、なかなか柔軟でしたね。自分の中で確たるものがあって、そのうえで柔軟というのは見習いたいものです。でもって作り手の方々には、こういう軽くて短くて豊かな作品を見習ってほしいものです。
緑が美しい作品だったので、その点でもヤマちゃんのポイントは高いんじゃないかなぁ。
直リンクとコメント、ありがとうございました。
そのとおり!>緑 (拍手)
大当たり~。(^ー^)