ジャンポール・ゴルチエのファッション狂騒劇

『ジャンポール・ゴルチエのファッション狂騒劇』の感想を毛筆で書いた画像

言葉とカット割の洪水

むかし、「装苑」という雑誌で楽しみだったのは、美少年好きの長沢節さんのシネマエッセーと、デザイナーの卵さんがデザインした服のページだった。また、今でもたまたま点けたテレビでファッションショーなどを放送していると、つい見入ってしまう。私はファッションセンスもなくおしゃれでもないけれど、そのぶっ飛んだデザインは見るだけでとても面白い。美術の中でも前衛だと思う。
ゴルチエは『フィフス・エレメント』の衣装なんかも担当していたそうだし、新装開店したキネマM(ミュージアム)の様子見も兼ねて行ってきた。

映画はゴルチエの自伝的レビュー(revue)の制作をドキュメントしたもの。ゴルチエが寸分の空きなくしゃべりまくり、ゴルチエがしゃべらないときはスタッフがしゃべりまくる。音楽もなりっぱなしで、カット割が激しく、たいへん騒々しい作品だった。10人中楽しめる人は3人くらいか???私は、映画としてはあまり面白くないかもと予防線を張っていたので、ゴルチエの発想を大いに楽しんだ。でも、数が多いは、じっくり見せてもらえないはで、あまり頭に残ってない。ただ、マドンナの尖ったブラジャー(?コルセット?)の衣装はゴルチエだったとわかった。それと、ボーダー柄のTシャツを着た彼は、垂れ目のピカソみたいだった。

キネマMは音よし、映像のキレよし、椅子の座面やや固し、バリアフリーでないのが意外だった。飲み物とポプコーンを売っているみたい。新しい臭いがしたので頭が痛くなったら嫌だなと思っていたが痛くならなくてよかった。
(2023/12/18 キネマM)

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